会社情報 · 歴史と伝統
1983年以来の歴史と伝統
ブレーメンで築き上げた、40年にわたる防護。1983年に創業したTRASCOは、ブレーメンのリムジンメーカーから、世界有数の防弾車メーカーへと成長しました。時代や所有者が移り変わっても、職人技は常にブレーメンにありました。
- ブレーメンで創業
- 1983
- 防弾車製造の実績(年)
- 40+
- 初の防弾リムジン
- 1985
- 1998年以降に製造した防弾仕様のランドクルーザー(台)
- 1,000+
1983〜1999年
創業期
ブレーメンのリムジンメーカーが防弾車メーカーへと発展し、今日まで受け継がれる基準を築きました。
- 1983
ブレーメンでTRASCO Export GmbHを設立
1983年、ドイツ・ブレーメンでTRASCO Export GmbHが設立され、延長リムジンの製造が始まりました。これが、その後40年にわたりドイツの防弾車製造を形づくっていく企業の出発点となりました。
- 1985
メルセデス・ベンツ Sクラス(W126)をベースにした初の防弾延長リムジン
1985年、メルセデス・ベンツ Sクラス(W126)をベースにした初の防弾延長リムジンの生産が始まり、後継モデルの防弾加工へとつながる基礎が築かれました。
W126をベースにしたTRASCOの延長リムジンは、スクリーンにも登場しました。映画『ツイン・ドラゴン』の撮影では、ジャッキー・チェンがこの車のハンドルを握りました。
- 1988
初のOEM提携:ボルボ
1988年、ボルボ 940の防弾加工(防護レベルB6)により、ボルボとの初のOEM提携が始まりました。これが、世界各国の自動車メーカー(OEM)との長年にわたるパートナーシップの始まりとなりました。
- 1989
AUDI AGとのOEM提携
ボルボとの初のOEM提携が大きな成功を収めたことを受け、1989年にはAUDI AGとも正式なOEM提携を結びました。その後数年間、当社はAUDI AG向けに防弾仕様のアウディ A8L(D2)を製造しました。この製造は、アウディがインゴルシュタットに自社の防弾プログラムを立ち上げるまで続きました。
提携期間中に防弾加工を施した車両は、今も世界各地で使用されています。当社は現在も、これらの車両の交換部品をAUDI AGに供給しています。
- 1991
延長リムジンの伝統を継承:メルセデス・ベンツ Sクラス W140ベース
先代モデル(W126)をベースにした防弾リムジンが大きな成功を収めたことから、1991年、メルセデス・ベンツ Sクラス(W140)をベースにした防弾延長リムジンの生産継続が決まりました。
- 1998
メルセデス・ベンツ Sクラス(W220)ベース:政府機関向けの生産
ブレーメンではすでに、メルセデス・ベンツ Sクラスの2世代をベースに、標準ホイールベースと延長ホイールベースの防弾車を製造していました。そして1998年、第3世代(W220)をベースにした防弾仕様を全面的に再設計し、2005年まで生産しました。その中には、著名な政府機関のお客様向けの車両も含まれます。
- 1999
新工場の開設、完成車として認証を取得した最初期のSUV
国際的な成功を背景に、1999年、ブレーメン近郊のオスターホルツ=シャルムベック(Osterholz-Scharmbeck)に新工場を開設しました。当時、同種の工場の中でも特に先進的で近代的な工場でした。
さらに、日産 パトロールの防弾仕様を開発しました。この車両は、当時最新の完成車両の試験基準であったVPAM-BRV 1999に基づいて認証を取得した、最初期のSUVのひとつです。サスペンションは、ドイツ連邦軍第41技術試験所(WTD 41)が長期間にわたって徹底的に試験・評価しました。
2000〜2013年
グループ傘下の時代
Armor HoldingsとBAE Systemsの傘下で、ブレーメンの技術は世界へと広がり、ランドクルーザーの防弾プログラムは世界的な基準となりました。
- 2000
フォルクスワーゲンAGとの2度目のOEM提携
AUDI AGとのパートナーシップがそれまでの数年間で成功を収めたことを受け、2000年には、フォルクスワーゲンAGの商用車部門(OEM)と2度目の提携を結びました。この提携のもとで、防弾仕様のフォルクスワーゲン T4(防護レベルVR4)を生産しました。
- 2001
Armor Holdings Inc.による買収
2001年、米国の上場企業であるArmor Holdings Inc.が、民間向けと軍事向けの製品ラインアップを補完するため、TRASCOを買収しました。当時のTRASCOは、民間分野の防弾車で有数の企業でした。
- 2005
TRASCOからCentigon Germanyへ
2005年、Armor Holdings Inc.は新たなブランドを立ち上げました。米国の持株会社である同社が、民間分野の防弾車を手がける複数の企業を買収したことに伴い、社名はTrascoからCentigon Germanyに変更されました。
- 2006
Armor Holdingsグループの防衛分野の開発支援
2006年、当社はArmor Holdings Group / Centigonに対し、複数の防護レベルにわたる防衛分野のソリューションについて、製品開発、設計、認証取得を支援しました。これには、個別仕様の補助装備の組み込みも含まれます。
- 2007
BAE SystemsがArmor Holdingsを買収
2007年、BAE Systems plcがArmor Holdings Inc.と、その関連会社であるCentigon / Trascoを買収しました。BAE Systems plcは、ロンドンに本社を置く世界的に知られた英国の多国籍企業で、防衛・セキュリティ・航空宇宙分野で事業を展開する、世界最大級の防衛関連企業のひとつです。
- 2008
トヨタ ランドクルーザー200:完成車としての認証試験プログラム
BAE Systems plcの主導のもと、当社はトヨタ ランドクルーザー200を、VR6(B6の完成車認証版)、B7、STANAG 4569 Level 2の各仕様で開発しました。これに先立ち、1998年以降、先代モデルのトヨタ ランドクルーザー100をB6、B7、STANAG 4569 Level 2の各仕様で560台以上製造・販売していました。
- 2009
アーカイブより
- 2011
TRANSECO:移行期のブランド
2011年、CENTIGON Germany GmbHの資産取得に伴い、次のブランドとなるTRANSECOが誕生しました。TRANSECOのブランドは、元のブランド名であるTrasco Bremen GmbHに戻るまでの移行期間として、2014年半ばまで使用されました。
数十年にわたる豊かな歴史を持つTRASCOは、今も昔も、国家元首向けの防弾リムジン、防弾セダン、防弾SUV、そして国防省・内務省向けの特殊用途の車両と装備を専門としています。
- 2012
アーカイブより
2014年〜現在
Trasco Bremen
創業時の名前のもとで再び独立し、世界でも特に要求の厳しい自動車メーカー(OEM)から選ばれています。
- 2014
TRASCOの復活
TRASCOのブランド名を再取得し、社名をTransport Security Corporation Bremen GmbHからTrasco Bremen GmbHに変更しました。ブレーメンを一度も離れることのなかった職人技とともに、再び独立した企業となりました。
- 2016
現代自動車(Hyundai Motor Company)とのOEM提携:ジェネシス(Genesis)
2016年、TRASCO Bremenと現代自動車(HYUNDAI MOTOR COMPANY)は、現代自動車の高級ブランドであるジェネシスの防弾車について、開発、VPAM防弾認証の取得、生産を行うOEM提携に合意しました。対象はセダンと延長リムジンです。
わずか1年後、このプログラムは大きな節目を迎えました。2017年、防弾仕様のジェネシス EQ900Lが直接射撃、手榴弾、側面爆発に対する試験に合格し、完成車としての認証を取得しました。
- 2016
A-KIP®軽量防護
TRASCOは2016年から、A-KIP®(Anti-Kidnapping Protection:誘拐対策のための軽量防護)を提供しています。認証を取得した防弾材で乗員室の重要部位を日常の脅威から守る、部分的な軽量防護コンセプトです。ベース車両本来の持ち味は損なわれません。
- 2018
ボルボ XC90 VR8:高い防護レベルのOEMプログラム
Trasco Bremen GmbHとボルボ・カー・コーポレーション(Volvo Car Corporation)は、高い防護レベルの防弾車の分野で提携しています。2018年から、ボルボ・カーズは製品ラインアップに防護レベルVR8の防弾車を加えました。防弾仕様のボルボ XC90 VR8は、Trasco Bremenが開発・製造しています。
TRASCO Bremenは、防弾加工工程全体とサスペンションの設計・開発に加え、すべての防弾認証と公道走行認可の取得手続きを担っています。
- 2022
ジャガー・ランドローバー:A-KIP®防護仕様のDefender(ディフェンダー)
Defender 110向けの新しい軽量防護ソリューションが登場しました。Accredited Converter(JLR公認コンバーター)であるTRASCOのみが提供し、目立たない形で安全性を高めたいお客様に向けたものです。ジャガー・ランドローバー(JLR)が車両防護の専門企業であるTRASCOにのみ与えた公認により、セキュリティ上の要件をお持ちのDefenderのお客様は、弾丸と爆発物に対する防護を強化したDefender 110をご注文いただけるようになりました。
軽量なAnti-Kidnapping Protection(A-KIP®)の防護架装は、妥協を最小限に抑えながら防護を実現します。目立たない設計により、TRASCOが防護を施したDefenderは、外観が量産車とほとんど変わりません。
- 2026
INEOS Grenadier:INEOS Preferred Converter Programme(INEOS公式の架装プログラム)
A-KIP®コンセプトは、2つ目のプラットフォームとなるINEOS Grenadier(イネオス・グレナディア)へと広がりました。TRASCOはINEOS Preferred Converter Programmeに参加しており、INEOS Grenadierの公式サイトに推奨架装メーカーとして掲載されています。軽量なA-KIP®の防護架装により、Grenadier Station Wagonに、目立たない形で弾丸と爆発物に対する防護を施します。設計と架装はブレーメンで行い、防弾部品はドイツのVPAM加盟試験機関の認証を取得しています。
Defender 110と同様に、防護を施したGrenadierも外観は量産車とほとんど変わりません。車両総重量(GVWR)は変わらず、サスペンションやブレーキの強化も必要ありません。
伝統
1983年以来の車両プログラム
どのプログラムにも歴史があります。1983年の最初の延長リムジンから、完成車として認証を取得したランドクルーザー300まで、TRASCOの車両プログラムはブレーメンで世代を重ねながら発展してきました。
-
1983年から
延長リムジン
TRASCOは1983年、延長リムジンの製造から歩みを始めました。その2年後には、メルセデス・ベンツ Sクラス(W126)をベースにした初の防弾延長リムジンが登場し、以降のすべての後継モデルの基礎となりました。現在も、ゆとりある室内空間と、バールウッド、象嵌、厳選された本革を用いた手作りのインテリアを兼ね備えています。防護レベルVR9までの防弾仕様のほか、非防弾仕様もご用意しています。
現在の延長リムジン → -
1985年から
メルセデス・ベンツ Sクラスをベースにした防弾セダン
TRASCOは1985年から、メルセデス・ベンツ Sクラスをベースにしたセダンの防弾加工を、ベース車両の全世代にわたって手がけてきました。2000年代初頭には、メルセデス・ベンツ Sクラス(W220)をベースにしたTSF 220が、高い安全性と豪華さを両立させていました。防弾ガラスを採用しながらも外からは防弾車とほとんどわからず、仕上がりはベース車両と同等の品質でした。
現在のSクラスベースのセダン → -
1994年から
メルセデス・ベンツ Gクラスをベースにした防弾SUV
TRASCOは1994年から、メルセデス・ベンツ Gクラスをベースにした防弾SUVを製作しています。2000年代初頭には、ロングホイールベースのG 500とG 400 CDIをベースに、当時の防護レベルB6の仕様を製作しました。強化ヒンジと補強ピラー、上質なドアトリムを備えた仕様です。現在は、防護レベルVR7とVR9の全面防弾仕様に加え、延長仕様のVIP SUV XXLongもご用意しています。
現在のGクラスベースのSUV → -
1998年から
トヨタ ランドクルーザーとレクサス LX
ブレーメンでは、100系・200系の防弾仕様のランドクルーザーを1,000台以上製造し、さまざまな防護レベルで世界のあらゆる大陸の用途に応えてきました。2004年以降、TRASCOはランドクルーザーを完成車の状態で、メルリッヒシュタットにあるドイツの公的銃器検査機関(Beschussamt Mellrichstadt)の試験にかけています。その流れは、完成車として防護レベルVR7の認証を取得したランドクルーザー300に結実しました。同じラダーフレーム構造を持つレクサス LXも、LX 470から防弾加工を手がけています。
現在のランドクルーザー300 → -
2002年から
日産 パトロール Peacekeeper
TRASCOは2002年以降、国連やその他の機関向けに、日産 パトロール Peacekeeperの防弾仕様を200台以上製造してきました。これらの車両は、世界各地の治安の不安定な地域で使用されています。このコンセプトは、ドイツ連邦軍第41技術試験所(WTD 41)の試験を受けました。ここで導入された原則は、現在もTRASCOの車両に受け継がれています:一体型の防弾ケージと、L字型の鋼製オーバーラップを用いたTRASCOのドア隙間重ね合わせ構造です。
日産 パトロール Peacekeeper → -
2016年から
A-KIP®軽量防護
A-KIP®(Anti-Kidnapping)は、TRASCOが開発した、日常の脅威に備える部分的な軽量防護コンセプトです。2016年から提供しており、IAA 2017(フランクフルト国際モーターショー)では、BMW 7シリーズと5シリーズをベースにしたセダンで披露しました。その後、SUV、ミニバン、さらにTRASCO Q Lineとしてスポーツカーへと広がっています。2022年からは、A-KIP®防護仕様のDefenderについて、TRASCOがジャガー・ランドローバーのAccredited Converterを務めています。
A-KIP®コンセプト →
製品とその品質について、市場に出す前に独立した機関の試験を受けるという当社の企業理念は、TRASCOの代名詞となっています。
Made in Germany
卓越した品質の追求
40年以上にわたり、ドイツ・ブレーメンで製造された防弾車は、移動時の安全を必要とする世界各国のお客様一人ひとりのご要望を形にしてきました。SUV、セダン、高級セダンを、高い安全性を備えた車両へと架装しています。
当社のノウハウは、すでに完成されたものをさらに良くすることにあります。それは、革新的なドイツの職人技の幅広さに表れています:防弾設計、鋼板加工、メカトロニクス、機能的なインテリアデザイン、そして数多くの特許です。防弾ガラスをはじめとする特殊な素材を使用しているため、TRASCOの車両は外から見ても防弾車とはほとんどわかりません。お客様には、ご自宅にいるときと同じように、当社の車両の中でも安心してお過ごしいただきたいと考えています。